相続対策に役立つ!!生命保険の基礎知識と活用法
- 出版社
- 大蔵財務協会
- 発刊
- 平成31年1月23日
- 定価
- 2,037円(税込)
宅地を多く所有する人や取引相場のない株式等の財産が大半を占める資産家は、相続が発生するとそれらの資産の処分や換金化が困難で、相続税破産やそれに準ずる状況に陥っている相続人も少なからず存在します。
生命保険の主な機能には、万一の場合の死亡保障機能、病気やケガの入院費用や治療費用に対する保障機能、子供の教育資金や老後の生活資金といった長期的な貯蓄機能などがあります。生命保険を上手に活用すれば、①少子高齢化を迎え長生きするリスク、②代表者死亡による倒産リスク、③貸宅地や取引相場のない株式等が多い資産家の相続税破産リスクなどを回避又は軽減することができます。
生命保険金は受取人の固有の財産で遺産分割協議の対象財産に該当しません。また、原則として遺留分の算定基礎財産にも含まれません。そのため、死亡保険金受取人は、共同相続人の協力を必要とせず単独で保険金請求を行うことができます。また、相続税法では、相続人が受取った死亡保険金のうち、「法定相続人の数×500万円」までの金額は非課税とされています。それらのことから、相続対策では生命保険を上手に活用することが重要であることが分かります。
相続対策に生命保険を活かすためには、保険活用の目的を明確にし、その目的に適合した保険の種類・契約形態を選択することが必要です。
本書では、生命保険の仕組み及び生命保険の課税関係の基本的な事項と、相続対策に活かすための生命保険とはどのようなものか、また、生命保険のもつ機能のうち「相続対策に活かす生命保険」に限定して、生命保険徹底活用基本10か条など、具体的な活用方法とその効果について解説を試みています。